Pasotomo Magazine 
第302号(2014年9月10日号)

 News

中秋の名月は9月8日月曜でしたが、あいにく太平洋上を進む台風14号のせいで、関東地方は雲に隠れてお月見ができませんでした。ですが、翌9月9日には月が地球に一番近づくスーパームーンと満月が重なり巨大な月が眺められました。晴れれば数日の間はきれいな月が出るはずです。遅ればせながらのお月見を楽しんでください。

 9月9日自宅玄関前にて





お待ちかねiPhone 6 が発表されました




Appleは2014年9月9日10時(日本時間9月10日2時)から新製品発表会をカリフォルニア州クパチーノで開催しました。会場では、Appleの新型スマートフォン「iPhone 6/iPhone 6 Plus」とスマートウォッチ「Apple Watch」が発表されました。
iPhone 6は4.7インチ(1334×750ドット)で厚さ6.9ミリ、iPhone 6 Plusは5.5インチ(フルHD)で厚さ7.1ミリ、どちらもA8プロセッサーを搭載。同時発表のApple WATCHは3モデルあります。

いつも、Appleストアの前には新製品を真っ先に手に入れたい人たちが早々と陣取っています。これはiPhoneの新型が出るたびの行事になっています。果たして、新iPhoneは彼らの期待通りの製品なのでしょうか。
ちなみに発売日は9月19日(金)のようです。あと10日風邪をひかないように頑張って並んでください。





デング熱より危険で身近な感染症が見過ごされている

「年間で最も人を殺している生物」のランキングを発表しています。記事によると、2位の人間自身(年間475,000人殺害)を抑え、トップは蚊(年間725,000人殺害)でした。これは、マイクロソフト創業者で慈善活動家のビル・ゲイツ氏のブログの中で発表されています。
蚊が媒介するマラリアによって、年間2億人の発症者と60万人の死者が出ている事実をビル・ゲイツ氏は指摘しています。

そして日本では、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ウィルスと呼ばれる感染症が問題となっています。発症すると発熱と消化器系の症状が見られ、重症化すると死の危険が伴います。このSFTSも動物によって媒介される病気ですが、媒介するのは蚊ではなくダニの仲間のマダニです。
野山に生息するマダニは、蚊は幼虫が発生する水溜りを無くせば駆除できますが、ダニは土と植物のある所にはどこにもいますので駆除が難しいという問題があります。野山へ出かける際は、長袖・長ズボン等で肌の露出を抑え、ディートと呼ばれる成分を含む虫除け剤を用いる事で、より効果的にマダニを防げます。
詳しくは、下記サイトをご覧ください。





デング熱から身を守る、「蚊に刺されない」ウェアがあった

アウトドアメーカー「Foxfire(フォックスファイヤー)」が作っている、この衣服。スタイリッシュなアウトドアウェアですが、実は強力な防虫素材「スコーロン」を使用した感染症予防服なんです。

「スコーロン」は、「アース製薬」と「帝人」が共同開発した高機能素材。持続性の高い非揮散タイプの防虫剤を、ナノレベルの接着技術で、生地そのものにしっかりと固着させています。蚊が止まっても嫌がって逃げるので刺されにくく、洗濯しても効果が落ちないそうです。






何故、米有名女優のヌード画像が大量流出したのか?

米国で、有名女優やモデル、女性歌手のプライベートな写真がインターネット上に流出するという事件が起こりました。ヌード画像もあり、騒動となっています。現在捜査中だが、サーバー上にデータを保存するクラウドサービスへの不正アクセスが原因ではないかとされています。

日本でもLINEのアカウント乗っ取りで、ウェブマネーを買わされるという被害が起きていますが、今回の米国で発生した被害は、iPhoneはじめスマートフォン等の利用者なら誰にでも起こりうるトラブルです。

今回の件は、米アップルが提供するクラウドサービス「iCloud」に何者かが不正にアクセスして画像データを流出させ、匿名掲示板サイトに掲載した疑いがあるというもの。
では何故、不正アクセスを防げなかったのだろうか。クラウドサービスはこの「iCloud」だけではありません。マイクロソフトの「OneDrive」やグーグルの「GoogleDrive」など多数あります。

クラウドサービスには、通常「アカウント」と「パスワード」でログインするのが常識です。しかし、「iCloud」には盲点がありました。「iPhoneを探す」という機能があり、「オン」に設定しておけば、どこかでiPhoneを紛失したり置き忘れたりしても、所定のサイトにアクセスしてIDとパスワードを入力し、悪用されないように遠隔操作でロックをかけたり、その所在地をネットの地図上に表示したりできるのです。
とても親切で助かる機能です。犯人はそこを悪用したのです。何故悪用できたかというと、「悪意ある人物が「iPhoneを探す」に、誤ったパスワードを何度入力してもロックがかからず警告も出ないというぜい弱性を発見しました。これを利用し、iCloudに対して無作為にパスワード入力を繰り返す攻撃を加えた結果、有名芸能人のアカウントに一致して侵入できたのではないか」という説が浮かび上がりました。

報道を受けて、アップルや米連邦捜査局(FBI)は調査を開始した模様です。そして、既にアップルはこのぜい弱性を解決したそうだ。
セキュリティをより強くする2段階認証のことなど詳しくは次のサイトで紹介されています。







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Google防災マップで災害から身を守ろう!

9月1日は防災の日です。折しもこのタイミングで、Google防災マップが公開されました。
Googleクライシスレスポンスチームが、これまで、発生中の災害については、Google 災害情報マップを提供していましたが、事前に知っていると防災に役立つGoogle防災マップを公開しました。

次のような項目がチェックできますが、これらの全ての項目はまだ東京都でしかチェックできません。早く神奈川県もカバーしてもらえるといいのにと思います。

1.避難場所 総合危険度(下記の要素を踏まえた上での危険度)
2.建物倒壊危険度(地盤の揺れやすさと地震に対する建物耐力を考慮)
3.火災危険度(地震時に予想される出火件数の予想値を考慮)
4.地区内残留地区(不燃化が進んでいる地区)


Google防災マップを開くと
日本全体の災害情報が把握できるようになっています


① Google災害情報マップを開くと縮小された日本地図が出ます。
9月8日現在では、台風14号の進路予想が目を引きます。 
 
http://www.google.org/crisisresponse/japan 


② 「拡大地図」をクリックすると「地震・津波・気象」「気象情報、
気象警報・注意報」台風経路図」「雨雲レーダー」などがの凡例も
一緒に表示される。
 



③ 画面左側災害情報マップの凡例では地図上に表示される
各種警報等の色分けの説明が表示される。
 


 
④ レイヤタブでは地図に重ねる各種の情報レイヤを選択できる。 



 
⑤ 「天気情報」と「雲」の情報を加えてみると関東に雨を降らせて
いる雨雲が前線に沿って伸びているのが分かる。
 



 
⑥ レイヤの種類を「避難場所」に変えてみると各地の避難場所が
表示される。



 
⑦ 地図の倍率を拡大し日吉を中心にみてみると、日吉近辺の
避難場所が分かる。



 
⑧ 凡例」タブをクリックすると避難所等の色分けが分かる。 



 
⑨ レイヤを「公衆電話」に切り替えると日吉駅近辺の公衆電話の
場所が分かる。



 
⑩ 「交通状況」にレイヤを切り替えると各所の渋滞状況が把握
できます。災害時などの移動に役立ちますね。



 



Google防災マップの東京都はどうなっているのか見てみましょう

http://www.google.org/crisisresponse/japan/bosai?hl=ja

他の地域と比べ、東京の情報だけが詳しく載っているのは、東京都の協力で、東京都都市整備局が公開する地震に関する地域危険度測定調査と、避難場所等の概要のデータを、Google 防災マップ上に描画しているからとのことです。

① 東京都の「総合危険度」が表示されたレイヤです。
Googleマップとリンクしているので拡大すれば自宅の家の形が分かる
まで拡大も出来ますね。



② ①のマップは「東京都-災害時活動困難度を考慮した総合危険度」
レイヤです。「東京都-」の蘭をクリックしレイヤを切り替えます。
 



 
③ 拡大していくと危険度はこのようにブロック分けされている。 



 
④ 同じ地域で、「避難場所」を表示すると各所にあるが、それぞれが
結構離れているのが分かる。
 



⑤ 無理に帰宅せずに地区内に残留する場所もレイヤを切り替えれば
分かる。
 



 
⑥ 「火災危険度」レイヤです。 



 
⑦ 「火災危険度」の凡例です。 



 
⑧ 「建物倒壊危険度」レイヤです。



 
⑨ 「建物倒壊危険度」の凡例です。 
 


Googleの地図にレイヤを重ねた形で東京都の各種防災マップを
見ることができるので使いやすいと思います。
ぜひ実際にGoogle防災マップを操作してみてください。
 




横浜市の防災マップはどうなっているのでしょう

http://wwwm.city.yokohama.lg.jp/index.asp?dtp=6&adl=%2C6

東京以外のGoogle防災マップでは残念ながらここまで見やすいものは表示されませんが、横浜市では従来から防災マップが整備されているので、そちらを見れば各種防災情報を知ることが可能です。しかしながら、非常に見づらいです。早くGoogle防災マップと合体してほしいところです。
参考のために「市民防災情報-わいわい防災マップ」を見てみましょう。o

① 横浜市の防災マップは、「横浜市行政地図情報提供システム」
のページから利用できます。
「横浜市民防災情報 「わいわい防災マップ」 のご利用にあたって」
のページ最下部の「同意する」をクリックすると下図が表示されます。



② 教室の住所で場所を特定し、地震タイプを「南海トラフ巨大地震」
にすると、この場所は震度5弱の揺れが起きることが分かります。



③ 「東京湾北部地震」に地震のタイプを切り替えると教室の場所
では、震度が6弱になることが分かる。
 



 
④ 地震タイプによって横浜市内の震度分布には違いがあることが
分かる。「元禄型関東地震」が一番強い揺れを発生させることが
分かります。



 
⑤ 港北区で三つの地震タイプを比較してみましょう。 









参考)
参考までに「元禄型関東地震」ではみなとみらい地区は震度7の揺れが想定されます。
震度7というと、気象庁の震度階級は「震度0」「震度1」「震度2」「震度3」「震度4」「震度5弱」「震度5強」「震度6弱」「震度6強」「震度7」の10階級となっています。つまり10階級です。

いままで最大震度である震度7となったのは、「阪神・淡路大震災」「新潟県中越地震」「東日本大震災」の3例だけです。東日本大震災の時にあれだけ離れていても都心の高層ビルが大きく揺れたのを覚えています。果たして直下の震度7ではどうなってしまうのでしょう。心配が募ります。どこにいても冷静に対応できるのは、日ごろからの備えと心構えだけですね。皆さんもどうか、防災マップをご活用ください。







 生徒さんの作品ご紹介コーナー
赤堀かよ子氏はTシャツタイプのキーホルダー
作りが楽しくてついついたくさん作ってしまいました。
とてもかわいくて目立つので持ち物に付けると
忘れ物にならないので重宝します。
仲良しのお姉さんの分も作りました。






 
 上島睦子氏はワードのシェイプアートでバラと小花の
イラストを作成しました。可憐で繊細に仕上がりですね。
そしてそれをリースに仕立て、グリーティングカードにしました。
このきれいなカードをどなたに贈るのでしょうか。






 編集後記
もう9月を迎え、残すところ今年も3か月余りとなりました。それなのにまた花火のお話です。花火のルーツは古く、紀元前3世紀の古代中国で、火薬の基本となる硝石が発見されてからと言われています。
それから約2000年後、日本で記録に残る花火の第1号鑑賞者としては伊達正宗とも徳川家康とも云われています。戦国の世が平定されると火薬の出番がなくなり、江戸時代には外国人に頼んで花火を行っていたものが、日本国内でも花火が作られるようになり、特に新し物好きの江戸っ子に受けて、江戸で花火が大流行しました。

江戸の花火を代表する「たーまやー!」  「かーぎやー!」という威勢のいい掛け声は、日本橋の横山町に弥兵衛(初代鍵屋)が「鍵屋」を屋号として店を構え、大川(隅田川)などのほとりに生えている 葦(あし)やよしの管の中に星(火薬)を入れたもので、それが大流行し、弥兵衛は一躍花火の第一人者になりました。それまでの花火が手筒か、火車 か、ねずみ花火だったのに対し、打ち上げる花火を考案し店は代々受け継がれて行きました。

では「玉屋」はと云うと、鍵屋7代目の時代の番頭である清吉が暖簾分けで始めた屋号が「玉屋」でした。
鍵屋・玉屋の二大花火師の時代を迎え、両国の川開きは両国橋を挟んで 上流を玉屋、下流を鍵屋 が受け持つようになります。
やがて、将軍家慶が日光参拝のために江戸を立つという前日に火事を出し、町並みを焼失させる事態を起こしました。当時は、失火は重罪と定められていたため玉屋は「江戸お構い(追放)」となってしまいました。
こうして人気花火師だった玉屋は、かけ声は残れど一代限りで失脚してしまいました。ちなみに鍵屋は、現在にいたるまで15代に渡り続いています。

そんな花火の歴史を知ったうえで次のビデオをご覧ください。迫力こそ本物にはかないませんが、繊細さと根気では引けを取りません。夏の名残をお楽しみください。