なぜ東京と北海道が2校出場
 
 日本で三番目に面積の狭い東京都と一番面積の広い北海道が甲子園に2校ずつ出場
できることは、高校野球ファンなら知っていると思います。
しかし、その理由はどうしてなのでしょうか?
今回は、東京都と北海道の甲子園出場枠について、詳しく解説していきたいと思います。

まず、東京都は東東京と西東京に分かれています。
東東京は、練馬区・杉並区・世田谷区以外の区と島嶼部を含みます。
西東京は、練馬区・杉並区・世田谷区と市部・郡部を含みます。
この区分けは2013年から始まりました。
それ以前は、世田谷区が東東京に属していましたが、参加校数のバランスを考慮して
中野区と入れ替わりました。
現在の参加校数は、東西合わせて267校です。

次に、北海道は南北海道と北北海道に分かれています。
南北海道は、札幌市を含む道央・道南・道東の地域です。
北北海道は、旭川市を含む道北の地域です。
この区分けは2008年から始まりました。
それ以前は、全道で一つの予選を行っていましたが、面積が広く移動距離が長いことが
問題になりました。
現在の参加校数は、南北合わせて173校です。


 
 
では、なぜ東京都と北海道だけが2校ずつ出場できるのでしょうか?
それは、全国高等学校野球連盟が定めた「出場枠配分基準」によるものです。
この基準では、以下の3つの要素を考慮して出場枠を決めています。

1. 参加校数
2. 面積
3. 人口

参加校数は、その都道府県で高校野球を行っている高校の数です。
面積は、その都道府県の国土面積です。
人口は、その都道府県の高校生人口です。

これらの要素をそれぞれ重み付けして合計し、その値に応じて出場枠を割り振ります。
ただし、最低でも1校は出場できるようにしています。

この基準によると、参加校数が多く人口も多い東京都は2校出場することが妥当
だと判断されました。
また、面積が非常に広く移動費用も高い北海道も2校出場することが妥当だと
判断されました。

他の都道府県では、参加校数や人口や面積のどれかが足りないため、1校出場
になっています。
例えば神奈川県や愛知県は参加校数や人口は多いですが、面積が小さいため
1校出場です。
逆に奈良県や鳥取県は面積は大きいですが、参加校数や人口が少ないため
1校出場です。

以上が、東京都と北海道の甲子園出場枠についてでした。